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コミュニケーションツールとは、情報共有や意思疎通などを行う際に利用されるツールの総称です。特にビジネスにおいては、チャットやビデオ会議など、社内外の関係者とオンラインでコミュニケーションを行うためのソフトウェアやシステムを指し、個人や組織がコミュニケーションを円滑に行うために重要なものとなっています。
近年、企業間での業務遂行においてさまざまなITツールの利用が進みました。そのような中で、取引先やパートナー企業、顧客とのITを用いたコミュニケーションはますます重要となっています。これは、取引先から信頼を得ることが企業のビジネス成功に直結しているためで、信頼を得るために円滑なコミュニケーションが大きな役割を果たしているからです。こうした中で注目されているのが、「企業間コミュニケーション」です。
本記事では、企業間コミュニケーションと組織としてのコミュニケーション課題の重要性を踏まえて、コミュニケーションツールの活用シーンやメリットなどをご紹介いたします。
コミュニケーションツールとは、情報共有や意思疎通などを行う際に利用されるツールの総称です。
特にビジネスにおいては、チャットやビデオ会議など、社内外の関係者とオンラインでコミュニケーションを行うためのソフトウェアやシステムを指します。
業務効率化や生産性向上が求められる今、個人や組織がコミュニケーションを円滑に行うために重要なものとなっています。
企業間コミュニケーションとは、企業同士が情報を共有し、意見を交換することで、ビジネス上の関係を構築することを指します。
企業間コミュニケーションの成功はビジネスの成功に直結しており、取引先やパートナー企業との信頼関係を築くためにも重要なものです。
情報を正確で適切に伝達し、ビジネス上の課題を解決して、その結果、競争力を高めるのに、企業間コミュニケーションが重要な鍵を握っています。
ただ、業務や風土の異なる企業同士でのコミュニケーションですから、課題も存在します。
特にコミュニケーションツールを介した場合、お客様と直接、対面して会話する際には得られるような、情報やお客様の真の課題などの気づきが得られないこともあります。
このため、「直接会って(オフライン)」と「デジタルで(オンライン)」の使い分けが重要となります。
ツール | 課題対応 | 改善概要・メリット | デメリット |
電子メール | •情報格差 •属人化 |
一括送信を行うことで情報格差、属人化の改善につながる •メールアドレスを持っている •一括で情報発信が可能 |
• 閲覧確認が行えない • 個人発信は抑止できない • 取引先からのメール宛先から漏れ 情報共有されない可能性 • リアルタイム性が低い |
掲示板 | •情報格差 •属人化 •閲覧確認 |
一括共有で情報格差、属人化の改善につながる •一括配信が可能 •閲覧確認できるツールが多い |
• 一方通行の情報発信 • 添付ファイルの事後検索・ファイルの 整理に課題あり |
ビジネス チャット |
•双方向コミュニケーション | リアルタイムかつ気軽なコミュニケーションの促進につながる •リアルタイム性が高い •気軽なやり取りが可能 |
• メッセージが見られたかを確認できないツールが多い • 添付ファイルの事後検索・ファイルの 整理に課題あり • メッセージが流れ見逃される可能性が高い • DMで個人依存する可能性あり |
グループ ウェア |
• 双方向コミュニケーション | リアルタイム性が高い |
• 情報過多を引き起こす恐れがある |
オンライン ストレージ |
•電子ファイルの共有 | 確実な電子ファイルの共有が可能 •ファイルが整理され検索性が高い •取引先と同じ目線でファイル共有が可能 |
• コミュニケーションには別のツールが必要となることが多い |
タスク管理 | •期日管理 | 取引先との期日のステータス管理が可能 •実施状況の可視化 •リマインド機能による実施率向上 |
• コミュニケーションには別のツールが必要となることが多い |
電子メールによるコミュニケーションでは一括送信が行え、情報格差や属人化の改善につながる点がメリットです。
一方、閲覧確認が行えなかったり、リアルタイム性が低かったりする点はデメリットです。
掲示板によるコミュニケーションでは情報を一括で共有でき、情報格差や属人化の改善につながる点がメリットです。閲覧確認できるツールも多いです。
一方、添付ファイルの事後検索がしづらく、ファイルの整理に課題がある点はデメリットです。情報発信も一方通行なものとなりがちです。
ビジネスチャットによるコミュニケーションは、双方向コミュニケーションが可能な点が最大のメリットです。気軽なコミュニケーションの促進にもつながります。
一方、メッセージの閲覧確認が可能なツールは少ないです。また、添付ファイルの事後検索がしづらく、ファイルの整理に課題がある点もデメリットです。DMによるやり取りで、コミュニケーションが個人依存してしまう恐れもあります。
グループウェアを活用したコミュニケーションではリアルタイム性が高い点がメリットです。
一方、ファイル共有とアクセスのしやすさから、情報過多を引き起こす恐れがある点はデメリットです。また、グループウェアの多くは、チャット掲示板の作成に管理者の許可が必要なため、部門をまたいだコミュニケーションが難しいケースも多いです。
オンラインストレージでは、確実な電子ファイルの共有が可能です。また、ファイルの検索性が高い点もメリットです。
ただ、コミュニケーションに別のツールが必要となることが多い点はデメリットです。
タスク管理ツールに搭載されたコミュニケーション機能を使った場合、実施状況の可視化ができ、期日管理がしやすい点がメリットです。
一方、コミュニケーションには別のツールが必要となることが多い点はデメリットです。
上記のツールごとに多くのサービスが存在していますので、それぞれのメリットやデメリットを踏まえて自社が取引先やパートナー企業とのコミュニケーションに適したツール選定が必要となります。
ここで、一般的なコミュニケーションツールに搭載されている機能をご紹介いたします。
チャット機能は、リアルタイムでのテキストベースのコミュニケーションを可能にします。
チームメンバー間での迅速な情報交換が可能となり、メールよりも速く、より気軽なコミュニケーションが行えます。
チャット機能は、個別の1対1の会話から、特定のプロジェクトやトピックに関連するグループチャットまで、さまざまな形式で利用することができます。
また、絵文字やファイルの送信、リンクの共有など、情報共有の利便性が高く、コミュニケーションをより豊かにする機能を備えたものが多いです。
通話機能・ビデオ会議機能は、電話やテレビ電話のように音声や動画でコミュニケーションが取れる機能です。
音声通話だけでなく、ビデオを通じて顔を見ながらの会話が可能になるため、より効果的なコミュニケーションが行えます。
こうした機能は、オンラインミーティングやプレゼンテーション、ワークショップなど、さまざまなビジネスシーンで活用できます。
また、画面共有機能を併用することで、資料のレビューやリアルタイムでのフィードバックが可能になります。
このように、通話機能・ビデオ会議機能を利用することで、遠隔地にいるチームメンバーとのコミュニケーションを強化できます。
ファイル共有機能では、ドキュメントや画像、ビデオなどのファイルをチームメンバーと簡単に共有できます。
メールの添付ファイルとして送信するよりも効率的に情報を共有し、プロジェクトの資料や重要なドキュメントを一箇所で管理できます。
多くのビジネスコミュニケーションツールは、クラウドストレージとの統合も提供しており、ファイルへのアクセスと管理がさらに効率的に行えます。
タスク管理機能とは、プロジェクトの進行状況を追跡し、チームの作業を効率的に管理するための機能です。
タスクの割り当てや期限の設定、進捗の更新など、プロジェクト管理に必要な機能を利用できます。
タスク管理機能を活用することで、チームメンバーは自分の責任範囲を明確に理解し、期限内にタスクを完了させることができるようになります。
また、タスクの優先順位付けや進捗の可視化により、プロジェクトの目標達成がスムーズになります。
このように多彩な機能を持つコミュニケーションツールについて、活用シーンや、そのメリットを、社内外に分けてご紹介いたします。
先ほど、「直接会って」と「デジタルで」の使い分けが重要と書きましたが、取引先とのコミュニケーションでよくある課題は以前から潜在している課題といえます。
これらを解決するための社外向けの主な活用シーンは、次の6つです。
従来、情報の伝達や共有は電話やメールといった手段に依存していましたが、発信者・受信者が個人となるケースも多く、送受信した情報をそれぞれの社内で共有する手間が非効率であるという課題がありました。
コミュニケーションツールを活用することで、必要な情報を関係者に一斉に共有でき、個別に情報を伝達する必要がなくなり、伝達漏れや伝達ミスを防ぐことができます。
また、関係者はコミュニケーションツールにアクセスすれば、いつでも必要な情報にアクセスできるようになるため、情報へのアクセスも向上します。
さらに、コミュニケーションツールでは双方向のコミュニケーションを促進できるため、情報伝達だけでなく、意見交換や議論も活発に行うことができるようになります。
従来、メールで情報を共有していた際は、送ったメールを取引先に見てもらえているか、添付したファイルを確認してもらえたかどうかを把握できませんでした。
コミュニケーションツールの場合、送信した情報が相手によって閲覧されたかどうかを確認できる機能(読了確認機能・既読機能など)が搭載されたものがあります。
特に契約書や重要な通知の送付において、取引先が情報を受け取り、確認したことを把握できるため、コミュニケーションの透明性が向上します。
従来の電話やメールといったコミュニケーション手段では、取引先の状況や情報が組織内に十分共有されず、取引先からの問い合わせや依頼が個人持ちになってしまうという課題がありました。組織への情報共有には個別に工数が掛かることも相まって情報共有が疎かになりがちです。
プロジェクトや取引に関連する情報が特定の個人にしか管理されていない状況は、その人が不在の場合に業務が滞る原因となります。
コミュニケーションツールを活用することで情報を共有しやすくなり、情報の属人化を解消できます。
取引先やパートナーなどがあなたの会社の製品やサービスの最新情報を入手する場合、担当営業を通してのやり取りとなるため、リアルタイム性に欠けることが多いです。
コミュニケーションツールでは、契約書や提案書、プロジェクトのドキュメントなど、ビジネス上の重要な文書を電子データで安全かつ迅速に共有することが可能です。
また、バージョン管理機能を備えたツールを使用することで、文書の更新履歴を管理し、常に最新の情報を共有できます。
取引先やパートナーなどがあなたの会社の製品やサービスの最新情報を入手する場合、担当営業を通してのやり取りとなるため、リアルタイム性に欠けることが多いです。
コミュニケーションツールでは、契約書や提案書、プロジェクトのドキュメントなど、ビジネス上の重要な文書を電子データで安全かつ迅速に共有することが可能です。
また、バージョン管理機能を備えたツールを使用することで、文書の更新履歴を管理し、常に最新の情報を共有できます。
従来のコミュニケーション手段では、メールの場合はリアルタイム性が低く、電話の場合は相手の都合もあり、タイムラグが発生することが多いという欠点がありました。ともに双方向でのリアルタイムなコミュニケーションが難しかったのです。
しかし、顧客やパートナーとの双方向のコミュニケーションは、信頼関係の構築やビジネスチャンスの創出に不可欠です。
そこで、コミュニケーションツールを使用することで、リアルタイムでの質問応答、フィードバックの収集、意見交換が可能になります。これにより、より密接で有意義な関係を構築できます。
社内向けの主な活用シーンは、次の5つのシーンです。
社内のプロジェクト管理や進捗共有では、情報共有不足やコミュニケーション不足が生じがちです。プロジェクトの目標や目的、進捗状況に対する認識の違いから、プロジェクトがスムーズに進行しなくなる恐れもあります。
そこで、コミュニケーションツールを活用し、プロジェクトチームのメンバー同士で進捗状況をリアルタイムで共有し、タスクの割り当てや期限の管理を行います。
コミュニケーションツールを活用すれば、チームメンバーはプロジェクトに関連するドキュメントやファイルをスムーズに共有でき、コメント機能を通じてフィードバックを提供することもできます。
コロナ禍などをきっかけに普及が進んだリモートワークですが、対面でのコミュニケーションが減ることから、情報伝達や非言語コミュニケーションの不足が課題となりやすいです。
そこで、在宅勤務やリモートワークを行う社員が、オフィスにいるかのようにスムーズにコミュニケーションを取るために、ビデオ会議、チャット、ファイル共有などの機能を活用することができます。状況に応じて最適なコミュニケーション方法を選択でき、リアルタイムでのコミュニケーションが可能になるため、迅速な意思決定に役立ちます。1対1のコミュニケーションだけでなく、チーム全体でのコミュニケーションも活発化できます。
また、雑談や情報交換など、偶発的なコミュニケーションも発生しやすくなります。
社内で従業員の経験や知識(ナレッジ)を蓄積して体系化し、共有することで、より良い意思決定が可能となり、ビジネスの成功につながります。ナレッジを体系的に整理したナレッジベースは組織内での情報共有と利活用を強化し、組織全体のパフォーマンス向上に寄与します。新入社員の教育や、業務の効率化にも貢献します。
しかし、ナレッジを蓄積する場が整備されなければ、これを実現できません。また、蓄積できる場所があったとしても、整理しやすく共有しやすくなければ、活用にまではつながりません。
そこで、コミュニケーションツールをナレッジベースとして活用しましょう。
たとえば、過去のプロジェクトの記録や、よくある質問(FAQ)、ベストプラクティスなどの情報を共有することで、簡単に社内のナレッジベースとして機能させられます。
社内イベントを企画・実行する際は、参加者のニーズを把握し、事前に実施内容を十分に共有する必要があります。
しかし、コミュニケーションがうまくいかないと、参加者の意見収集不足で企画側の独りよがりな社内イベントになってしまったり、イベント内容の共有が不足・遅延したりします。
そこで、コミュニケーションツールを計画と実施で活用します。
コミュニケーションツールを使えば、事前のアンケートや意見交換会の実施、参加者の募集、アジェンダの共有、フィードバックの収集まで、社内イベントにまつわるコミュニケーション、情報の収集・共有が効率的に行えます。イベントの成功に寄与するでしょう。
このようにさまざまなシーンで活用できるコミュニケーションツールは、導入メリットが高いものです。
導入の際、まずは「コミュニケーションツールの比較表」でご紹介したような各カテゴリから、メリットとデメリットを比較しつつ、自社がコミュニケーション上で抱える課題を解消してくれるものを選びましょう。
さらに、カテゴリ間で比較検討を進める際は、次の6点をチェックします。
まずは、自社が業務上のコミュニケーションでどのような課題を抱えているのかを明確にする必要があります。その上で、その課題の解消につながる機能を持ったコミュニケーションツールを選びましょう。
特に、企業間コミュニケーションにおける課題を解消したい場合は、取引先の実情と合ったものを選定することが大切です。
取引先のITリテラシーやセキュリティポリシーなどと照らし合わせて、利用してくれそうなものを選びましょう。
業務に利用するコミュニケーションツールでは、顧客情報や取引履歴などのデータなど、既存のほかのシステムから情報を取得して共有することもあります。
このような時にデータの二重入力の手間やミスや削減するため、既存のシステムと連携できるコミュニケーションツールを選ぶことで業務効率化を実現できます。
コミュニケーションツールを導入後、将来的に活用が進み、利用人数の増加や機能追加などが予想される場合は、拡張性の高いものを選ぶ必要があります。
ただ、拡張性の高いツールは、機能が豊富な分、導入費用やランニングコストが高くなる傾向がある点には注意しましょう。
近年、サイバー攻撃はますます高度化しており、企業情報や個人情報が漏えいするリスクが高まっています。コミュニケーションツールは、社内外の情報共有や意思決定に利用されるため、情報漏えいのリスクを軽減するために、セキュリティ対策が重要です。
データの暗号化やアクセス制御、脆弱性対策などの情報セキュリティ対策が施されたものを選びましょう。セキュリティ対策が第三者機関によって認証されているツールを選ぶと、さらに安心です。
社内にIT部門や専門知識を持つ人材が十分にいる場合は問題ありませんが、ITリソースが限られている場合は、導入や運用に関するサポートが充実しているツールを選ぶと安心です。
サポート窓口の対応時間や対応方法(電話、メール、チャットなど)も確認しておきましょう。
取引先とのコミュニケーション強化を検討されているご担当者様におすすめしたいのが、ユニリタが提供する「CommuRing(コミュリング)」です。
CommuRingは、取引先とのコミュニケーションを向上できるクラウドサービス(SaaS)で、「お知らせ」「チャット」「ファイル共有」「動画配信」「期限を切ったディスカッション」など、目的・シーンに応じたさまざまな情報共有手段を提供しております。
必要な情報を必要とする方に簡単に届けられるため、双方の業務を効率化することが可能です。取引先との効果的なコミュニケーションの実現にご活用ください。
>>企業間コミュニケーションツール「CommuRing」とは?
企業間コミュニケーションは、「オフライン」と「デジタル」を使い分け、効率的かつ効果的なコミュニケーションで取引先から信頼を得ることが企業競争力を高める要素の一つとなり、売り上げ拡大につながります。
そのためにも、取引先業務のプロセスを整理したうえで、自社の目的にあった適切なITツールを活用し、組織として取引先とコミュニケーションをとっていくことが重要です。
この記事は、2023/11/15に投稿した内容を2024/3/26にリライトしたものです。 |
執筆者情報:
株式会社ユニリタ DXイノベーション部
取引コミュニケーションツール「CommuRing」のプロモーション担当チームです。
コミュニケーション情報を蓄積・共有・活用するシステムに長年携わってきたメンバーが、取引先・多拠点の管理に課題を持つ方に、役立つ情報をわかりやすく発信することを心がけています。