企業の中期経営計画から考える販売活動のDX化

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コロナ禍やDX推進の影響を受け、BtoB企業は大きな変革期を迎えています。 従来の営業スタイルでは競争優位性を維持することが難しくなっており、多くの企業がITやデジタルを活用したビジネスモデルへの転換を迫られています。

本記事では、約100社の中期経営計画を分析し、企業が注力する7つの取り組みと、販売活動のDX化における重要なポイントについて解説します。 また、製造業における事例や、企業間コミュニケーションツールの活用方法なども紹介し、販売活動のDX化を成功させるためのヒントを提供します。


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目次

約100社の取引先企業の中期経営計画

ユニリタでは、直接お客様にお伺いする販売網を持っており、日々お客様にコンタクトをとり情報を集めています。
今回、弊社の取引先企業、大手約100社の中期経営計画をヒアリングしたところ、大きく7つの取り組みに分類できることが分かりました。
 



その中でも、今回、注目いただきたいのは「4.既存事業の構造改革」と「5.成長市場分野の拡大」です。

これは、既存事業の強みを生かしながら、いかにビジネスモデルを変えていくか、そして新しい成長市場をどう拡大していくか、ということが多くの企業の関心ごとだということです。

また、このヒアリング内容からも各社の中期経営計画はDX(デジタルトランスフォーメーション)を意識していることが分かります。自社の強み、コアコンピタンスを生かして、いかに既存事業を変革するかが注目されています。

特に製造業では、まず手始めとしてマーケットへの提供方法をアナログからデジタルへ切り替えることで変革を行う企業も多くみられました。

DXの整理

では、DXの整理のためにも、ここで改めて経済産業省が出したDXレポート2に関しておさらいをしましょう。

レポートではコロナ禍を機に企業が直ちに取り組むべきアクションとして以下の4つ挙げています。


前章の内容通り、マーケットへの提供方法をアナログからデジタルへ切り替えていく話ともリンクしていますが、コミュニケーションをリモートワーク前提で作り上げ、顧客との接点もコミュニケーション基盤を通じてデジタル化し、営業プロセスそのものも最適化、デジタル化推進を進めることが必須であり、直ちに取り組まなければならないと指摘しています。

 

事例:製造業A社の中期経営計画

今回、先のDXレポート2でも見られた顧客接点のデジタル化やDXの取り組みに挑戦した事例をお話しします。

A社は受注生産型の製造業となり、取り扱い製品全てがカスタムメイドとなります。A社が計画した中期経営計画は以下となります。

中期経営計画:「製販連携」と効率化による営業利益の確保 

主要施策

 

このA社の中期経営計画では「製販連携」と効率化による営業利益確保が挙げられており、1~3、いわゆる受注生産品であっても、ある程度の仕様書は集約化し、計画生産ができるような体制を目指していくということでした。

そのためには、2つの課題点がありました。

カスタムメイドとはいえ、ある程度生産方法を標準化していきたいのですが、そのためには顧客に言われるがままではなくて、ある程度提案力を強化して標準的な仕様を提案することで、自社で作りやすい生産することが必要でした。誘導というわけではありませんが、経験に裏付けされた生産しやすい形にもっていくには営業力が問われるというわけです。

また、代理店営業プロセスのデジタル化も課題でした。今までは、代理店様に直接足を運んで、実際に実物を見せるか工場に足を運んでもらうことが必要でした。コロナ禍をきっかけに、リモートでも参照可能な製品マニュアルや説明資料等、デジタルでの共有が急務でした。

IT戦略とIT課題

もう少し事業部のIT課題に落としてお話ししましょう。

前述したように、完全受注製品のため熟練工のノウハウは貴重であり、高齢化で継承の危機にあります。

若い工員が習得するには、熟練工の作業を手元で見ながら反復して作業することが必要です。物理的にそばにいられなくても、学びたいときに動画で反復して熟練工の作業工程を見られるような環境づくりが必要でした。

販売側も同様です。専門性が高い製品を使っているため、技術をすぐに習得することは困難です。提案コンテンツは従来からありましたが、散在していました。また、ベテランの力量があれば問題ないことでも、若手がベテランと同じような提案を行うことは難しく、また、お客様に対しても代理店に対しても、サービスの提供品質が一律にならないという問題がありました。

これらを支えるIT側としては、会社全体のIT基盤の運用責任は負いますが、業務部門が個別に入れたサービスの面倒までは見切れません。セキュリティも担保して、運用も事業部側で見てもらう必要があります。

これらの課題解決のためには、効果的なクラウドサービスを採用してIT部門の運用負荷を下げ、動画やテキスト、各種ファイルをやり取りできるコミュニケーション基盤の活用が解決の近道となります。

コミュニケーション基盤の活用シーン

コミュニケーション基盤の活用については、もう少し掘り下げてお話します。技術の継承やナレッジの蓄積をうまく進めることは、大きな課題です。
高い技術や豊富なノウハウを保有していても、若い人材に技術と知識を継承できなければ、ビジネスを存続することはできません。
例えば、製造業でみると、中小の工場が保有する高い技術力が失われてしまうと、その製品を使っている大きな工場にも影響が出るでしょう。
結果として日本全体の技術力低下にもつながるため、技術の継承は、工場単体の問題ではなく社会問題であるといえます。

技術の継承を進めるためには、気軽に学べる環境を構築することが重要です。
熟練工の貴重なノウハウを若い人材に教えようとしても、日々の業務に追われ、なかなか教育が進まない場合もあります。
また、若い人材を確保できず、技術を伝える前に熟練工が退職してしまうケースもあるでしょう。
そこで、作業の様子などを撮影して動画データとして残しておけば、熟練工が退職したあとでも技術の伝承が可能です。
複雑で難しい技術については、動画で何度でも繰り返し閲覧できるほうが、継承がスムーズに進むケースもあるでしょう。
誰でも閲覧できる環境を構築しておけば、若い人材の教育に困ることもありません。

誰でも動画が閲覧できるコミュニケーション基盤をつくり、いつでもどこでも作業の様子を撮影された動画が閲覧でき、コミュニケーションがとれる場をつくることによって、技術の継承やナレッジの蓄積ができない課題の解消につながります。
>>動画のナレッジ共有について詳しく知りたい方はこちら
 

代理店への拡張

先ほどは製造業を例にしましたが、そのほかにも、代理店とのコミュニケーションにおいてもデジタル活用が可能です。

代理店とのやりとりをデジタルで一元管理することで、顧客満足度向上、コスト削減、業務効率化、コンプライアンス強化、技術ノウハウのナレッジ化につなげることができます。


まとめ(企業間コミュニケーションを推進するために)

コロナ禍やDX推進の影響を受け、BtoB企業はITやデジタルを活用したビジネスモデルへの転換を迫られました。従来のオフライン営業とのバランスを取りながらも、オンライン商談の実施やコミュニケーションツールの導入など、オンライン化を進めていくことが大切です。デジタル時代で競争優位性を維持するには、企業間コミュニケーションの変革に取り組む必要があります。

ユニリタの提供する企業間コミュニケーションツール「CommuRing(コミュリング)」は社内のプロジェクトや、チーム間、部門間でのやり取りだけでなく、企業と顧客間のコミュニケーションどちらにも対応したサービスです。
>>企業間コミュニケーションツール「CommuRing(コミュリング)」とは?

企業と顧客だけではなく、社内のプロジェクトや、チーム間、部門間でのやり取りなど、さまざまなシーンで人と人のコラボレーションを促進し、仕事の生産性を向上することができます。

またクラウドサービスの利用により、時間と場所に縛られることなく業務を遂行することができるため、企業のハイブリッドワークの推進を支援します。

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執筆者情報:

ユニリタCommuRingチーム

株式会社ユニリタ DXイノベーション部

取引コミュニケーションツール「CommuRing」のプロモーション担当チームです。
コミュニケーション情報を蓄積・共有・活用するシステムに長年携わってきたメンバーが、取引先・多拠点の管理に課題を持つ方に、役立つ情報をわかりやすく発信することを心がけています。

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